バイオ医薬品の発見、開発、品質管理(QC)、製造のためのハイスループットシステム
ラベルフリーの生体分子間相互作用解析システムOctet® R8は、生体分子の特性評価を、高速、ハイスループット、正確に行うことが可能で、より長い測定時間や、バイオ医薬品開発中のGxP準拠ラボへのシームレスな統合に対応しています。
8チャンネルのOctet® R8システムは、特定のアッセイに応じて、最大96サンプルの定量およびカイネティクス解析を30分から2.5時間で行います。オプションのマイクロプレート蒸発カバーは、サンプル溶液の損失を最小限に抑え、12時間の実験後でも完全な分析済みサンプル回収を可能にします。
Octet® R8システムは、カイネティクス解析、IgGやその他のタンパク質の力価測定、試薬の適格性評価、イムノアッセイの開発、バイオプロセスの開発、品質分析、クルード中抗体スクリーニング、エピトープビニング/マッピング、リガンド結合アッセイ、低分子分析、細胞シグナル伝達メカニズムの解明、感染症モニタリングなど、幅広い分析に使用できます。1チャンネルから最大8チャンネルまでを使用した解析が可能で、サンプルのスループットに柔軟に対応できます。
- 比類のない柔軟性と汎用性 - 独立した8つのパラレルチャンネルにより高速かつ高い感度と柔軟性を実現
- 無人での測定実行時間 - オプションの蒸発カバーにより、最大12時間の無人実行時間が可能になり、サンプル量の損失を最小限に抑え、実験後でも分析後のサンプル回収が可能になります。
- GxPへのアップグレード - Octet® R8 GxP パッケージには、規制コンプライアンスに対応するための、21 CFR Part 11ソフトウェア、IQOQPQキット、プロトコル、サービスが含まれています。規制コンプライアンス対応の必要が発生したタイミングで、非GxPシステムからGxPシステムにアップグレードすることも可能です。
Octet® R8の利点
Octet® R8 システムは、結合イベントをリアルタイムでモニターし、結合のオンレート(ka)、解離のオフレート(kd)、アフィニティ定数(KD)を算出します。
高感度のOctet® R8システムは、低分子からタンパク質、細胞まで、広範囲の生体分子を検出します。
Octet® R8システムの8つのチャンネルは、スクリーニングを目的としたサンプルの測定に単独で使用することも、サンプル測定と対応リファレンス測定とを組み合わせて高品質の速度論的特性評価を行うこともできます。
Octet® R8システム用の21 CFR Part 11ソフトウェア(オプション)と、据付時・運転時適格性評価(IQOQ)、稼働時適格性評価(PQ)キットをご用意しています。
サンプルプレートの温度を15~40℃の範囲で制御できるため、温度感受性タンパク質の異なる温度での信頼性の高いカイネティクス解析が可能です。また、サンプル冷却には、熱力学的測定値を外挿するために多様な温度で結合速度定数を迅速に決定できる利点もあります。Octet® R8システムの8つのチャンネルは、スクリーニングを目的としたサンプルの測定に単独で使用することも、サンプル測定と対応リファレンス測定とを組み合わせて高品質の速度論的特性評価を行うこともできます。
Octet®プラットフォームは、流路不要のDip and Read測定法により、他のテクノロジーと比較して、結果が出るまでの時間を短縮し、プロセスの経済性を高めます。さらに、クルードなサンプルにも対応しているため、サンプルの前処理が不要で、貴重な時間を節約でき、非破壊測定なので、貴重なサンプルを他のアッセイに活用することも可能です。
アプリケーション
カイネティクス測定とアフィニティ特性評価
Octet® R8システムの優れた感度により、低分子から高分子までの生体分子の測定と広範囲の速度定数の算出が可能です。このシステムは、マイクロ流路を必要とせず、検出面(バイオセンサー)を直接サンプルに接触させることで、正確に速度定数を測定します。
ほとんどのタンパク質に対応した、Ready-to-Useのバイオセンサーを用い、独自のDip and Readアプローチにより、ワークフローを合理化し、アッセイ開発を迅速に行うことができます。装置のメンテナンスを最小限に抑えながら、クルードなサンプルを直接測定することができます。
バイオプロセスにおけるタンパク質の定量
正確かつ再現性のある濃度を、シンプルなワンステップアッセイを用いて、1サンプルあたりわずか2分、96ウェルプレート全体では32分で測定することができます。
測定時間と撹拌速度を上げることで、高感度の定量を容易に達成します。また、2ステップまたは3ステップのアッセイフォーマットを用いることでsub-ng/mLレベルの高感度が得られ、宿主細胞タンパク質や残留プロテインAなどの汚染物質を、ELISAよりも迅速かつ正確に自動測定することができます。また、バイオセンサーを再生して再利用することで、プロセスの経済性をさらに高めることができます。
品質管理 (QC) と製造
Octet® R8システムは、規制下の品質管理(QC)環境で確実に動作するように開発されました。Octet®は、上流プロセスおよび下流プロセスにおけるリガンド結合、濃度、不純物分析のためのロットリリースおよびインプロセス試験のためのメソッド開発・校正に適切に使用されます。
使いやすさとシンプルなデザインに加えて、21 CFR Part 11ソフトウェア、GxP製品およびサービスのフルラインにより、Octet® R8システムは、コンプライアンスに準拠したラボにとって理想的な分析機器となっています。
Product Resources
Futureproof your Lab with the Octet®️ R Series of Systems — Flexibility, Sensitivity and Accuracy All Rolled into a Single System
PDF | 5.5 MB測定原理 | バイオレイヤー干渉法(BLI) |
バイオセンサータイプ | 使い捨てのシングルユース光ファイバーバイオセンサー。オプションとして、バイオセンサートレイでの再生および/または再ラックによる再利用が可能。 |
データ提出 |
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サンプルタイプ | 血清、DMSOを含むバッファー、ペリプラズム画分、未処理の細胞培養上清、粗細胞溶解物など、さまざまな培地中のタンパク質、抗体、ペプチド、DNA、RNA、リポソーム、ウイルス、VLP |
分光器の数 | 8 |
最大同時読み取り | 8 |
データ収集レート | 2、5、または10 Hz |
サンプルの位置と形式 | 標準96ウェル、黒色、平底マイクロプレート1枚 |
サンプル量 | 180~220 µL/ウェル 非破壊測定 |
円運動の攪拌流速 | 静的または 100~1500 rpm |
解析温度範囲 | 15~40℃、1℃刻み |
定量とカイネティクス測定 | |
スループット | 最大8つの並列アッセイ |
検出分子量 | >150 Da |
サンプルあたりの分析時間 | 蒸発カバーを使用して、5分から4時間、または25℃で最大12時間のリアルタイムカイネティクス結合測定 |
結合速度定数 (ka) | 101〜107 M-1 s-1 |
解離速度定数 (kd) | 10-6〜10-1 s-1 |
アフィニティー定数 (KD) | 1 mM〜10 pM |
ベースラインノイズ(RMS) | <3.0 pm |
ベースラインドリフト | < 0.12 nm/hour |
定量 | |
ワークフロー | 最大8つの並行アッセイ |
サンプルあたりの分析時間 | ヒト IgG 定量は 8 サンプルで 2 分、96 サンプルで ≤ 32 分 |
プロテインAバイオセンサーを用いたヒトIgG直接定量の定量範囲 | 0.05〜2000 µg/mL |
装置 | |
重量 | 32.7 Kg |
寸法 | 高さ49 cm x 幅56 cm x 奥行き46 cm |