最先端の細胞・コロニーのスクリーニング・単離システムを研究の力に
CellCelectorプラットフォームは、シングルセル、クラスター、スフェロイド、オルガノイド、シングルセルクローン、接着コロニーのスクリーニング、選択、単離のために開発された完全自動の細胞イメージング・ピッキングシステムです。
CellCelectorは、迅速な細胞回収を実現する高速スキャン・ピッキングをベースにしています。シングルセルRNA解析アプリケーションに対応しており、生細胞の単離に最適です。弊社のナノウェル技術を備えたCellCelectorは、ハイスループットのシングルセルクローニング、抗体発見における単一B細胞分泌アッセイ、さらには後続解析のための希少細胞(CTCなど)の単離に最適なシステムです。
製品
インキュベーターFlowBox
長期にわたるクローニング実験と生細胞ソーティングのために温度、湿度、CO2 レベルを効率的に制御するラミナーフローキャビネット
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特徴
高解像度の光学系を備えたCellCelectorの倒立蛍光顕微鏡により、形態的特性と蛍光シグナルに基づいて標的細胞を識別できます。
高い性能を備えた画像システムにより、幅広い画像処理オプションを利用できるため、類似した細胞でも識別することが可能です。
ピッキングモジュールが3種類あり、標準およびカスタム細胞培養実験機器とも広く適合するため、CellCelectorは多くの研究領域(例:循環腫瘍細胞(CTC)スクリーニング、幹細胞研究、細胞株開発、抗体発見)で使用できます。
CellCelectorの特許取得済みピッキング技術は、非常に穏やかな細胞移動が特徴で、ピッキング後の細胞の高い完全性と増殖率(シングルセルクローニングでの最大95%以上の生存率など)が得られます。
ラミナーフロー細胞培養フードとCO2 インキュベーターの独自の組み合わせにより、実験中も細胞は安定な環境条件下に維持され、最適な結果と再現性が得られます。
アプリケーション
シングルセル単離
シングルセルピッキングモジュールを装備したCellCelectorは、ナノリットル単位の極めて高精度での穏やかな吸引を実現します。一般的なアプリケーション分野:
- 腫瘍学アプリケーションのための循環腫瘍細胞(CTC)の単離
- 細胞ベースの非侵襲性出生前検査(cbNIPT)のための単一胎児細胞の単離
- 法医学アプリケーション(例:遺伝子解析のための精子のピッキング)
- リファレンスサンプル用の高品質スパイクインの調製
- 不均一性試験(遺伝学的シングルセル解析のためのサンプル精製、シングルセルPCR、RNA-seq、NGS)
細胞株開発
CellCelectorシングルセルクローニング技術による医薬品生産細胞株クローンの迅速な作製
- 数千のクローンを並行して解析
- 総合的なモノクローナリティの証明が得られるサブクローニング不要のシングルセルクローニングワークフロー
- 重要なクローンのみを選択的に単離
- 高生産性クローンを標的に選択
- 極めて増殖困難な細胞株でも、シングルセルから業界トップレベルの増殖率を実現
- 時間、消耗品、培地、保管容量を大幅に削減
抗体発見
CellCelectorを用いるシングルセル解析では、従来のスクリーニング法では見つけにくい特異的性質を持つ希少な抗体の検出が可能です。このシステムでは、選択的細胞スクリーニング、イメージング、感受性細胞のシングルセル分泌アッセイ、細胞単離が組み合わされています。 数十万の細胞を並行して処理できます。特異的マルチプレックス免疫測定法では、アッセイに必要な最低限数の細胞を得るために数週間も培養したりすることなく、個々の細胞をすぐにスクリーニングできます。
幹細胞
CellCelectorは、接着細胞や細胞コロニーならびに半固形培地からの単離のために特別に設計されたピッキングモジュールを備えており、非常に穏やかで、高い特異性があるため、幹細胞のクローン継代、幹細胞コロニー、および幹細胞コロニーの特定部分の単離に最適です。例えば、以下のような場面でお客様の幹細胞研究の役に立ちます:
- 新たに得られたiPSコロニーのクローンピッキング
- ゲノム編集のためのコロニーピッキング(例:CRISPR/Cas9の使用)
- 2~3枚のデスティネーションプレートへの移動を伴うコロニー分割(レプリカプレートの作製)
- 分化した幹細胞コロニーの単離
- メチルセルロースからの造血幹細胞コロニーのスキャンと単離により、例えばCFCアッセイなどの後のダウンストリーム解析が可能になります。
- シングルセルクローニングまたは不均一性試験のための単一幹細胞の単離
- HSC娘細胞の単離、いわゆる「ダブレット分割」
- 分化した部位の除去による幹細胞培養のクリーンアップ
よくある質問
できます。CellCelectorでは生細胞も固定細胞も単離できます。
乾燥面から細胞を回収するためには、先に乾燥面をPBSで濡らす必要があります(例:24時間前から)。細胞は液体の制御吸引により回収されるからです。
内在するデッドボリュームも、それによる細胞回収中の細胞損失もありません。
CellCelectorは、バイオセーフティーキャビネット(お客様が使用したもの、またはザルトリウスが提供するカスタマイズ品)または弊社のインキュベーターFlowBox内に設置できます。後者では、無菌環境だけでなく温度、CO2、湿度の制御ができるため、感受性細胞の培養に有用です。
できません。CellCelectorは強力なロボットアームを搭載しており、それがユーザーに危害を与える可能性があります。 ユーザーを保護するため、CellCelectorは必ず安全ロックの付いたハウジングに設置しなければなりません。ハウジングが開くと、安全ロックにより直ちにモーターの電源が切れます。CellCelector用に提供されているすべてのハウジングにはこのような安全ロックが装備されています。無菌性が不要なアプリケーションの場合、CellCelector PCRフードをおすすめします。