第31回 日本遺伝子細胞治療学会学術集会
7月23日~25日にホテル雅叙園東京(目黒)にて開催される「第31回 日本遺伝子細胞治療学会学術集会」に出展いたします。
AAVやレンチウイルスなどウイルスベクターのキャプシドの定量、ゲノムのEmpty/Full Ratioの測定が可能なOctet®生体分子間相互作用解析システムや、CO2インキュベーター内でiPSC由来の各種細胞のタイムラプスイメージング解析が可能なIncucyte®ライブセル解析システムを展示いたします。
2日目には東京大学の笠原優子先生をお迎えして、モーニングセミナーを開催します。ぜひお立ち寄りください!
- ブース
ブース番号:34
- モーニングセミナー
日時:7月24日(木) 8:45~9:30
会場:第3会場
(ホテル雅叙園東京 2F 華しらべ)
講師:笠原 優子先生
東京大学 医科学研究所
遺伝子・細胞治療センター
分子遺伝医学分野
座長:丸山 雄介
ザルトリウス・ジャパン株式会社
タイトル:
筋拘縮型エーラス・ダンロス症候群に対する遺伝子治療の可能性
ご講演要旨:
筋拘縮型エーラス・ダンロス症候群(musculocontractural Ehlers-Danlos syndrome: mcEDS)は、14の病型に分類される遺伝性結合組織疾患エーラス・ダンロス症候群(EDS)の一つであり、デルマタン4-O-硫酸基転移酵素-1(D4ST-1)をコードするCHST14遺伝子の変異に起因する疾患です。mcEDSは、先天性の多発関節拘縮、進行性かつ重度の結合組織の脆弱性、そして皮下血腫や広範囲皮膚壊死などの重篤な合併症を特徴とし、根本的な治療法の確立が急務とされています。本疾患では、D4ST-1の酵素活性が失われることでデルマタン硫酸が欠如し、代わりにコンドロイチン硫酸が蓄積します。その結果、糖鎖修飾異常をきたしたデコリンが正常に機能せず、コラーゲン分子の適切な重合が妨げられ、疾患が発症すると考えられています。D4ST-1酵素補充療法は、mcEDSに対する根本的治療法として有望視されていますが、これまで十分に検討されてきませんでした。情報が極めて限られている希少難治性疾患であることも、治療開発の障壁となっています。
そこで治療研究に先立ち、CRISPR/Cas9システムを用いてChst14遺伝子変異マウスを作製しました。この変異マウスは、組織病理所見や運動機能の低下などの表現型を示すことから、患者の病態を反映するモデルとしての樹立に成功しました。さらに、Chst14を発現するアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた遺伝子導入により、D4ST-1酵素活性の回復、糖鎖修飾の正常化、そして病態進行の抑制といった治療効果を目指す遺伝子治療の可能性を探っています。本セミナーでは、ベクターの定量・定性評価や投与方法の基礎的検討についても取り上げます。
詳細
開催日時 | 2025年7月23日(水)~7月25日(金) |
会場 | ホテル雅叙園東京 目黒駅から徒歩3分 |
参加費 | 無料 |
詳細URL | www.jsgct2025.umin.ne.jp |